日本の着物の知られざる近現代史と西洋文化とのダイナミックな関係
19世紀半ば、日本が西洋の衣服、文化、芸術を取り入れたことで、伝統的な着物が変化し、今日まで続く異文化間の衣服の対話が始まった。本書は、着物の魅力的な近代史と、西洋のファッションに与えた顕著な影響を探求する。当初、着物は着る人の社会的地位、婚姻関係、年齢、財産を示すものでしたが、近代化、民主化により、古い着物のデザインは、その要求に応じるようになった。
着物のデザインは、当初は着る人の社会的地位や婚姻関係、年齢、財産を示すものだったが、20世紀の近代化、民主化されたライフスタイルや解放された「新しい女性」の好みの要求に応じて変化していった。逆に、着物のシルエットから着想を得たポール・ポワレやマドレーヌ・ヴィオネは、ヨーロッパの伝統的な仕立てから西洋のデザイナーを解放した。本書は、ジョン・C・ウェーバーコレクションの未発表の日本製テキスタイルと西洋のクチュールを並べ、着物を世界のファッション史の舞台として位置づけている。